「経済的な堀(Wide Moat)」とは企業の競走上の優位性のことです。もし堀のある企業の株式を安く買うことができたら、長期にわたってわたしたちに高いリターンをもたらすはずです。
そこで、今回は「経済的な堀」を持つ可能性があるカナダ株式(米国に上場しており、容易に買える銘柄に限定)をピックアップしてみたので紹介します。
経済的な堀を作るもの
書籍「千年投資の公理」によると以下のような事柄は経済的な堀を形成しうると述べられています。
★経済的な堀を作るもの
- 無形資産:ブランド・特許・行政の認可
- 乗り換えコスト:変更手続きのめんどくささ
- ネットワーク効果:利用者の多さ
- コストの優位性:安い製造過程や有利な場所、独自の資産など
- 規模の優位性:ライバル社よりも大きいこと
これらの条件を持つカナダ株を探せばよいのですね。
堀を持つカナダ株
以下は、「経済的な堀」をテーマにしたETF(MOTI、GOAT等)に含まれる、またはネット上で経済的な堀を持つと称される主なカナダ株式をピックアップしたものです。
★経済的な堀を持つカナダ株式と主な根拠
- エンブリッジ(ENB):行政の認可
- カメコ(CCO / CCJ):規模の優位性
- トロント・ドミニオン銀行(TD):乗り換えコスト
- カナダロイヤル銀行(RY):乗り換えコスト
- カナダインペリアル銀行(CM):乗り換えコスト
- カナダナショナル鉄道(CNR):行政の認可
- カナダパシフィック鉄道(CP):行政の認可
- ウェストコネクションズ(WCN):行政の認可
- フォーティス(FTS):行政の認可
このリストに追加するならば、個人的にはBCE(BCE)、カークランドレイクゴールド(KL)やTCエナジー(TRP)も堀を持つように思ってます。
このリストにあるカナダ企業は大規模な設備を持つ企業が多く、ライバル企業の参入が容易ではない業種ばかりです。オールドエコノミーな企業ばかりですが、安く仕入れることができれば長期にわたって利益を期待できそうです。