マニュライフ(NYSE:MFC、TSX:MFC)は、カナダの三大生命保険会社の1社で、筆者が初めて購入したカナダ株式としても思い出ある銘柄です。以後、ながらく含み損ですが(笑)、マニュライフ株式を保有し続けてます。
今回はマニュライフの過去の財務などをチェックして、追加購入するかどうかを考えてみたお話。
コロナショック以降、多くの銘柄は妥当な株価水準に戻った一方で、「保険株」はいまだ割安な水準に据え置かれている銘柄が多いようです。というわけで、もしカナダ株で保険銘柄を買うなら、マニュライフが思いつきますね!ということで。
これまでの株価推移
コロナショック前、1株20ドル以上だったマニュライフの株価は、約13~14ドル近辺でうろうろしています。テクニカル的には妥当な水準だと思いますが、将来コロナの影響が抜け去った時に振り返ってみると、現時点の株価は十分に割安だと思うのです。
なお、gurufocusのデータによれば、マニュライフの株価指標はPER 8.01、PBR 0.71、PSR 0.48とバリュー銘柄としての特徴を持ちます。
以下はマニュライフの過去の株価と、PER 15の株価を重ね合わせたもので、歴史的にはPER15の前後の株価に回帰しやすいようです。
出典:gurufocus
ぐんぐんと株価が伸びるイメージはありませんが、配当もらいながら長期保有すれば元は取れそうな気はします。
財務状況
以下はマニュライフの四半期ごとの売り上げやキャッシュフロー、負債の状況を示したものです。
出典:gurufocus
マニュライフを含む、保険株の株価がぱっとしない背景には、コロナショックに伴う投資関連の損失や旅行保険の請求などが挙げられます。また、債券が低金利な状況では、収益性の悪化が懸念されて株価も安くなりやすい特徴を持ちます。
しかし、負債はあるものの、同社は十分な現金を持っており、すでに収益化された事業を有している点で強みがあります。マニュライフはカナダのほか、アメリカやアジア圏でも多くの顧客を抱えており、特にアジアでの成長が今後期待されるところです。
マニュライフの2019年までの5年間のEPS成長率は約9%で、コロナが無ければ成長を継続できていたはずです。
リスク要因と他の選択肢
マニュライフを含む保険業は、今後もコロナウイルスの感染拡大と低金利が続く限り、不確実な外部要因に影響を受けることになります。Seeking Alphaの記事によると、マニュライフは今期20%の減益を見込んでいるとのことですが、一方で来年には全ての損失が回復するとも見込まれています。
Manulife Financial: Too Cheap To Ignore | Seeking Alpha
なお、マニュライフの市場感応度(ベータ)は1.29で、ややボラティリティの大きい銘柄です。今後さらなる不確実性が生じた場合には大きな下落に注意すべきです。
カナダ株に限定せず米国株に目を向けた場合には、メットライフなどのより優れた保険株もあります。営業利益率などを見ると、そちらのほうが良いような。。
で、結局マニュライフの株は買うの?
配当目的でちょっと買おうかなw
個人的には、保険株が金利上昇に強いことを利用して、ゴールドのヘッジに使うのも楽しそうとちょっと思いました。
でも、そこまでして買うなら、マニュライフ以外の保険株のほうが良い気もします。