カナダの通信セクターに属する銘柄のうち、米国市場を通じて取引できる銘柄(含OTC)のDEレシオを調べてみます。
【DEレシオとは】
負債資本倍率(Debt Equity Ratio)とも呼ばれ、企業財務の健全性を見る指標のひとつ。企業の借金である有利子負債が返済義務のない自己資本(株主資本)の何倍かを示す。数値が低いほど財務内容が安定している。
※DEレシオは数値が低いほど優秀で、Cash to Debt(現金負債比率)は数値が高いほど優秀(ただし、その現金は負債で補った可能性)。数値はgurufocusより引用。
企業 | DEレシオ (Debt to Equity) | 現金負債比率 (Cash to Debt) |
---|---|---|
BCE (BCE) | 1.29 | 0.09 |
Cineplex (CGX.TO) | 4.88 | 0.15 |
Corus Entertainment (CJR-B.TO) | 1.79 | 0.05 |
Quebecor (QBR-B.TO) | 6.09 | 0.01 |
Rogers Communications (RCI) | 2.22 | 0.09 |
Shaw Communications (SJR) | 0.90 | 0.01 |
TELUS Corp (TU/T.TO) | 1.50 | 0.06 |
NTTドコモ (9437)※参考 | 0.06 | 1.36 |
DEレシオにだけ注目すると、最も優秀だったのはショー・コミュニケーションズ(SJR)でした。同社はBCE(ベル・カナダ)、テラス(TU)、ロジャース・コミュニケーションズ(RCI)を追う、時価総額4位の事業者です。
一方、この4社の中では、ロジャース・コミュニケーションズのDEレシオが他社よりも大きくなっていますね。
総務省の資料によると、BCE、テラス、ロジャース・コミュニケーションズがカナダの3大通信事業者として認知されているそうです。
このうちBCEはカナダの著名な株価指数(S&P TSX60など)の上位10銘柄に含まれる場合もあります。DEレシオも同業他社と同程度ですから、基本的にはBCEを中心に銘柄選定するのがよさそうです。
余談ですが、参考に挙げたNTTドコモのDEレシオが優秀すぎて、わざわざカナダの通信事業者に投資せずとも、日本企業に投資すればいいのでは?と感じるところですw