カナダの金鉱株とゴールドの相関を調べてみる

投資

金鉱株はゴールドと価格が連動しやすいと言います。しかし、実際どの程度相関性があるのかがわからなかったので、今回カナダの金鉱株を対象に調べてみたというお話です。

今回調べたものは金鉱株とゴールド(GLD)の株価の相関係数です。

相関係数は-1~1であらわされ、-1に近づくほど逆相関、1に近づくほど正相関を示します。正相関の度合いが高いほど、ゴールドの価格変動に対して同じような値動きを示しやすくなります

※Portfolio visualizerを利用。60 Trading DayのDaily Returns値を掲載。

カナダの金鉱関連銘柄とゴールド(GLD)の相関係数
企業相関係数
バリックゴールド(GOLD)0.71
フランコネバダ(FNV)0.61
ウィートンプレシャスメタル(WPM)0.66
アグニコイーグルマインズ(AEM)0.69
カークランドレイクゴールド(KL)0.54
キンロスゴールド(KGC)0.66
B2ゴールド(BTG)0.48
ヤマナゴールド(AUY)0.67
アラモスゴールド(AGI)0.58
パンアメリカンシルバー(PAAS)0.65
SSRマイニング(SSRM)0.63
アイアムゴールド(IAG)0.60
ファーストマジェスティックシルバー(AG)0.58
プレティウムリソース(PVG)0.47
オシスコゴールド(OR)0.53
エルドラドゴールド(EGO)0.57
サンドストームゴールド(SAND)0.57
カナダ株ETF(EWC)
※参考
0.27
米国株ETF(VOO)
※参考
0.00

EWC(カナダ株)やVOO(米国株)など、一般的な市場のパフォーマンスに比べると、金鉱株はゴールドの価格に影響を受けやすいことが示されています。ただ、銘柄によってはそこまで相関が強くないものも含まれており、正直銘柄次第な感じも強いです。

参考までに、GDX(金鉱株ETF)とゴールドの相関は0.75です。多くのカナダ金鉱株はゴールドと金鉱株ETFの相関よりも弱くなっています。

銘柄によって相関度合いが異なる背景には、以下の要因が効いているかもしれません。

★銘柄によってゴールドとの相関が異なる理由

  • 企業業績の影響
  • 保有する鉱山の位置
  • 売り上げに占めるゴールドの割合

例えば、B2ゴールドとゴールドとの相関は、2009年頃は低く、年々高くなってきました。同社は少なくとも2012年から2019年にかけて、順調にゴールドの採掘量を増やしてきたため、その業績ゆえに相関性が高まったのかもしれません。

また、プレティウムリソースやファーストマジェスティックシルバーはゴールド以上にシルバーを採掘しています。特にファーストマジェスティックシルバーは銀価格への相関性も高めです(SLVとの相関は0.62。ただし、SLVとGLDの相関は0.81)。

こういった結果を見ると、金鉱株はゴールドの代替とみなしても良いかもしれませんね。しかし、値動きは完全一致ではないこと、「金鉱株は売り上げが業績に反映されて、初めて株価が上がる」というタイムロスがあることを考えると、金鉱株とゴールドは分けて考えたほうが良いというのが、現在の筆者が思うところです。