なかなか日の目を見ない、カナダの医療大麻株の負債比率(DEレシオ)を調べてみます。医療大麻関連株はカナダ株を特徴づけるテーマの1つです。

【DEレシオとは】
負債資本倍率(Debt Equity Ratio)とも呼ばれ、企業財務の健全性を見る指標のひとつ。企業の借金である有利子負債が返済義務のない自己資本(株主資本)の何倍かを示す。数値が低いほど財務内容が安定している。
筆者が調べたところでは、カナダの医療大麻株は、少なくともコンシューマー向け商品はどれも似通っており、医薬品分野での新薬開発で大当たりを出すか、規模の拡大が業界の競争を勝ち抜くキーになりそうな雰囲気です。
ただ、その前に負債が増えすぎて破綻する可能性も無きにしもあらずですが。
というわけで、医療大麻関連のカナダ株の負債状況をみてみましょうってお話です。
※DEレシオは数値が低いほど優秀で、Cash to Debt(現金負債比率)は数値が高いほど優秀(ただし、その現金は負債で補った可能性)。数値はgurufocusより引用。
企業 | DEレシオ (Debt to Equity) | 現金負債比率 (Cash to Debt) |
---|---|---|
オーロラカンナビス (ACB) | 0.15 | 0.41 |
キャノピーグロース (CGC) | 0.1 | 4.25 |
ティルレイ (TLRY) | 2.67 | 0.34 |
ヘクソ (HEXO) | 0.21 | 0.75 |
クロノスグループ (CRON) | 0.01 | 126.97 |
サンダイアル・グロワーズ (SNDL) | 1.06 | 0.11 |
全社とも思ったよりはまだ財務状況は悪くない感じがしますね。特にキャノピーグロース(CGC、WEED.TO)はもう少し余裕があるように感じます。
また、(筆者が)あまり注目していなかったクロノスグループ(CRON)もいい感じですね。クロノスグループはSBI証券でも買える銘柄なので、ちょっと買ってみようかなと思います。

逆にこの中で一番破綻リスクが高いのはティルレイでした。同社も急激に売り上げを伸ばしてはいるものの、赤字を賄えていません。

ティルレイのDEレシオの高さは、医療大麻という成功するかどうかわからない分野において、より多く他者の資本に頼っていることを意味します。借金をして株式投資を始めることが忌避されるように、ティルレイの現状はよろしくないと感じます。
まだどうなるかわからない業界ではありますが、当面はキャノピーグロースやクロノスグループなどを中心に銘柄選定したほうが良いかもですね。