カナダの金鉱株である「カークランドレイクゴールド(Kirkland Lake Gold)(KL:NYSE、KL:TSX)」をちょっと買ってみました。ちょっと先行きに期待したいカナダ株の1社です。
カークランドレイクゴールドはカナダとオーストラリアに鉱山を有しています。政治情勢の安定した先進国内にあるため、カントリーリスクを抱えにくいのもメリットの1つです。特にカナダ国内での鉱山の売り上げが多めです。
ちなみに同社は2019年までの過去10年間で高いリターンを出したカナダ企業10社のうちの1社です。
低コストで強固な財務が素晴らしい
カークランドレイクゴールドの魅力は業界最低水準の低コストさ、ほとんど負債を持たない強固な財務体制にあると思います。
まずコスト面。
以下の記事では、カナダの主要な金鉱株のAISCを紹介していますが、その中で特に低いカナダ株がカークランドレイクゴールドです。平均900ドル越えの中で、同社は採掘コストを1オンスあたり700ドル台に抑えています。

ただ、このコストは2020年のコロナウイルスの感染拡大を影響を受けたもので、2019年12月末を期末とする四半期のAISCはなんと512ドルでした。
同社は2016年から純金の生産量を増やしつつ、採掘コストを大幅に低減させてきました。
出典:https://klgold.com/
この強力な低コストさのため、フリーキャッシュフローは順調に増える傾向にあります。以下はGuruFocusから引用した、カークランドレイクゴールドの収益と負債、キャッシュフローの推移を示すもので、2016年からの業績の良さと、負債(Debt)の少なさが目を引きます。
出典:https://www.gurufocus.com/stock/KL/summary
言うまでもなく、2016年頃から買ってれば純金価格の上昇も伴って大きな利益が出たわけですが。。
海外の記事では、特に負債が少なく現金を多く有していることを高く評価するコンテンツが多いですね。他社が有する鉱山の権利や、ライバル他社そのものを買収できるためです。実際、カークランドレイクは2020年1月にカナダ・オンタリオ州に鉱山を有する「Detour Gold(買収のため上場廃止)」を買収しています。
2020年6月現在でカークランドレイクゴールドと他の同業カナダ株とを比較しても、その圧倒的な財務健全性に驚かされます(下記記事参照)。経営破綻を気にしなくても良いので、ストレスなく長期間保有できそうな銘柄です。

同社は2019年末時点で、1株あたり約4.55カナダドルを有しています。これは、カナダ最大手の金鉱株であるバリックゴールドの2.52カナダドルよりも高い水準です。
配当利回りと配当性向
記事執筆時点で、カークランドレイクゴールドの配当利回りは0.72%で、配当性向は9%です。金鉱株としてはまあこんなものかと思いますが、いかがでしょうか。
将来性はどうかな?
カークランドレイクゴールドは現在「Detour Lake(カナダ)」「Holt Complex(カナダ)」「Macassa(カナダ)」「Fosterville (オーストラリア)」の4つの鉱山で操業しており、オーストラリアの「Cosmo/Union Reefs」で探査を行っています。
将来への成長が期待されているのはMacassa鉱山です。同鉱山は2020年に240-250キロオンスの生産を見込んでおり、2020年には320-340キロオンスまで増える見込みです。
また、Cosmo/Union Reefsでは過去に採掘がおこなわれていたものの、最近新たに鉱床が発見され、2020年の稼働に向けて準備中なんだとか。
現在見込まれている埋蔵量の評価は約2万キロオンスで、同社の2019年生産量974キロオンスの約20倍です。
長期的に見ていきたい
企業規模ではバリックゴールドやアグニコイーグルマインズの影に隠れるけど、実はかなり優良企業な気がしてきました。と、思って買ってみたのです。
ちなみに株価的には、最近金鉱株全体が買われたこともあって、ちょっと高いかもしれませんね。記事執筆時点では37米ドルほどで取引されています。
長期的に買っていければいいかなと感じます。
カークランドレイクゴールドって昔、投資にも関心がない頃にどこかで名前を聞いたことがあるんですが、思い出せなくてもやります。