TCエナジー(TRP)の「キーストーンXLパイプライン」計画は中止の可能性?

キーストーンXLプロジェクト投資

TCエナジー(TRP)(旧:トランスカナダ)」は、筆者が株式を保有するカナダの天然ガスパイプライン事業者です。

同社が現在計画中の原油パイプラインに「キーストーンXLパイプライン」計画があります。これはカナダ・アルバータ州とアメリカ・ネブラスカ州までパイプラインを接続し、最終的にはメキシコ湾の工業地帯へ原油を輸送するもので、TCエナジーが100%の権利を有しています

ですが、環境破壊の懸念や先住民族の反対もあって、長らく認可されませんでした。

2020年3月にはようやく認可が下りたものの、最近になってまた雲行きが怪しくなってきました

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「バイデン大統領」が誕生した場合には計画中止の可能性

今後大統領選挙に出馬を予定している民主党のバイデン前副大統領が当選した場合、キーストーンXLプロジェクトは中止すると述べています

民主党のバイデン前副大統領は、カナダから米メキシコ湾に原油を運ぶ「キーストーンXLパイプライン」建設計画について、大統領選での当選後に中止させる方針を打ち出した。バイデン氏の選挙陣営が18日に発表した。

出典:バイデン氏、トランプ政権推進のパイプライン建設中止する計画 | 朝日新聞

★バイデン氏が述べるキーストーンXLプロジェクトに反対の理由

出典:Biden, Keystone XL and a Green New Deal could shake up Canada’s energy industry | The Conversation

NHKのウェブサイトによると、記事執筆時点(2020年5月末)でバイデン氏の支持率は48.4%で、トランプ大統領の支持率(42.9%)を超えています。このままでいけば、キーストーンXLプロジェクトは中止になる可能性が高いです。

カナダのトルドー政権側は、このバイデン氏の発言を受けた上で「プロジェクトは続けたい」と述べています。

業績や株価への影響など

キーストーンXLプロジェクトは、完成した際には年間13億米ドルのEBITDAの増加を見込んでいました。これは同社の現在のEBITDAの50%にも相当します。中止時の影響はかなり大きい気がしますね。

ただ、パイプライン事業は長期契約を行うそうで、同社はすでに収益源となる多数のパイプラインを有しています。そのため、キーストーンXLプロジェクト中止時の影響は収益の伸び悩みであって、企業業績の悪化→破綻という可能性はないとも思っています。

カナダのモトリーフールの記事では、この件について「世界の終わりというわけではない」とちょっと大げさに述べています。

ただし、カナダのエネルギー産業自体が米国市場に依存している一方で、米国(の民主党)はクリーンな経済への移行も目指しています。大統領選挙の結果次第では、TCエナジーに限らず、エネルギー関連のカナダ株にとって厳しい時代が来るかもしれません。

最近の株価など

TCエナジーの最近の株価

出典:tradingview

TCエナジーの株価は、3月の下落後に一度は上昇したものの、その後は横ばいが続いています。

キーストーンXLプロジェクト中止の話題は5月18日に発表されたもので、この日46ドルあった株価は数日で41ドルまで下落するなど売られる傾向にありました。

将来の不透明さがあるという点では、ちょっと投資しづらいですね。