2020年3月の下落以降、株価が戻らない企業も多い中で、キャノピーグロースが意外と頑張ってました。2020年4月27日の相場では、前日比で12%上昇し、17.53USDまで株価が戻ってきており、不思議に思ったので調べてみました。
すると不採算施設の閉鎖や新商品の追加など、どんどん改革を進めているようでした。
https://www.canopygrowth.com/investors/news-releases/
ちなみに筆者は1株だけ同社の株式を保有しており、いつもカナダ株ポートフォリオと一緒に眺めています。

キャノピーグロースの株価は意外と下がらない
以下は2020年初からの主要な医療大麻株の株価推移で、赤い太線がキャノピーグロースです。
出典:yahoo finance
医療大麻株の中でも特に高いパフォーマンスを出している企業の1つがキャノピーグロースです。
最近の状況を調べてみる
★キャノピーグロースの現状(2020年4月現在)
- カナダ国外の不採算事業・施設を閉鎖
- オンライン販売の新商品をアメリカで展開。コロナ流行下でも売り上げは維持される可能性
不採算事業から撤退し、構造改革中
カナダ国外の不採算事業から撤退しています。キャノピーグロースでは約1年前に同社のCEOが解任され、キャノピーグロースに出資を行っているConstellation Brands(STZ)から新たなCEOにDavid Klein氏が就任しました。財務状況を改善すべく、現CEO下で様々な改革が行われているのです。
★最近の主な構造改革
- 約600人の雇用を削減
- サスカチュワン州とブリティッシュコロンビア州にある栽培施設を閉鎖
- アフリカでの事業から撤退し、権利を現地企業に
- アメリカでの栽培事業からも撤退予定
- コロンビアの栽培施設を閉鎖し、材料を現地での供給契約に
もともと旧CEO下では、事業買収を中心に企業の拡大が行われており、それがキャノピーグロースの世界規模での施設を保有するに至ったのと同時に、多くの不採算設備を有することにもなりました。
加えて、これまで医療大麻の生産過剰が続いていました。栽培施設の閉鎖は、供給過剰を適正なものに変えるための試みと解釈されています。
売り上げは維持される見込み?
モトリーフールの記事によれば、キャノピーグロースが有するオンタリオ州の販売ストアからの注文はパンデミック前の5倍もあるとのことで、今後の売り上げ増加も期待できそうな状況です。
Data from the Ontario Cannabis Store is showing that demand in April is still strong as orders are nearly five times the levels they were before the outbreak of COVID-19.
キャノピーグロースは昨年末にアメリカでCBDを利用した商品を販売する「ファースト&フリー」というブランドを立ち上げ、4月には新商品の追加を行っています。
このような状況もあって、キャノピーグロースへの期待感が株価に表れているようです。
今後も売り上げは増えるが赤字は続く見込み
コンセンサスによると、2020年末のキャノピーグロースのRevenuは前年の60%増加になる見込みです。一方、コスト削減の影響で1株あたりの利益(EPS)は-5.4USDから-1.2USDまでに改善する見込みです。
従来から医療大麻市場は「2025年頃にはすごいことになる」と言われており、まだまだ長期戦になることは確実です。長い目で保有し続けましょう。
1株しかもってないけど。
現状を見る限り、キャノピーグロースは市場の勝者になれるかもしれませんね。
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