新型コロナウイルスに伴う2020年3月の株式市場クラッシュを「克服」した銘柄を探してみました。今から買うのは遅いかもしれませんが、今後の状況次第では引き続き大きなパフォーマンスを期待できるかもしれません。
★2020年3月以降、カナダ市場で特に強い銘柄
- 金鉱株
- ウラン関連銘柄
- インターネット関連銘柄
一方、カナダの主力産業でもあるエネルギー資源の採掘関連銘柄はほとんど株価を戻せていません。
以下では、具体的な銘柄名などを触れながら、現在までのカナダ市場を振り返ってみます。
ちなみに1か月ほど前の状況は以下記事にまとめています。

2020年4月現在までのトロント総合指数の状況
出典:yahoo finance
S&Pトロント総合指数の2020年初来からの下落率は約16%です。一時期は34%下落したものの、それに比べるとだいぶ価格が戻ってきました。
2020年2月20日時点よりも株価の高い銘柄
ここでは、今回の株価ショックの開始点とされる2020年2月20日の株価よりも高い銘柄を集めてみました。
企業名 | ティッカー | 株価(USD) (2月20日) | 株価(USD) (4月17日) | 上昇率(%) | 1株利益 (EPS) |
---|---|---|---|---|---|
バリックゴールド | GOLD | 20.77 | 24.54 | 18.15 | 2.96 |
ショピファイ | SHOP | 535.58 | 590.39 | 10.23 | -1.1 |
キンロスゴールド | KGC | 5.59 | 6.06 | 8.41 | 0.57 |
カメコ | CCJ | 9.07 | 9.74 | 7.39 | 0.13 |
フランコネバダ | FNV | 116.16 | 124.48 | 7.16 | 1.14 |
ウィートン・プレシャス・メタルズ | WPM | 32.42 | 34.33 | 5.89 | 0.19 |
アグニコイーグルマインズ | AEM | 51.39 | 53.88 | 4.85 | -1.99 |
スターズグループ | TSG | 25.21 | 25.29 | 0.32 | -0.09 |
この銘柄群は主に3つのグループに分けられます。
純金関連銘柄(金鉱株)
バリックゴールド、キンロスゴールド、アグニコイーグルマインズは典型的な金鉱株です。これらの銘柄は2020年3月以降の純金価格の上昇の恩恵を受けています。
カナダには多くの金鉱株がありますが、値上がりしているのは比較的大きな事業者です。小規模な事業者ほどまだ株価は低迷しています。
一方、フランコネバダとウィートン・プレシャス・メタルズは純金を含むいくつかの希少金属の採掘や、それらの権利を保有する企業です。特にフランコネバダはリーマンショック以前からS&Pトロント総合指数に対して圧倒的なパフォーマンスを出してきた銘柄です。
ウラン関連銘柄
カメコはウラン鉱石の採掘と精錬を行う企業です。2020年3月以降、ウラン鉱石価格はウラン採掘の停止と物流の不安から、供給不足が懸念されて値上がりしています。
インターネット関連
ショピファイはオンラインショッピングサイト構築のサービスを提供するほか、自社でもオンラインショッピングサービスも提供しています。もともと、Amazon(AMZN)のライバルとして注目されており、2020年以前から株価は上昇し続ける傾向にありました。
スターズグループはオンラインゲーミングサービスを提供します。いわゆる巣ごもり銘柄ですね。
大きな下落率を回復できない銘柄
逆に、3月の下落以降、ほとんど株価を戻せない銘柄も多いです。
エネルギーセクター
カナダの主要な産業の1つである原油・天然ガス関連の事業者はいずれも株価が大幅に下がったままです。例えば、ベイテックスエナジーが-79%、セノバスエナジーが-70%、カナディアンナチュラルリソーシズが-56%、サンコーエナジーが-50%など、特に探査や採掘を担当する上流銘柄中心に株安が続いています。
医療大麻株
医療大麻株は全体的に株価の低迷が続いています。一時期、家庭用の娯楽手段として医療大麻が買われているとのニュースが出ましたが、株価にはほとんど反映されていません。個別銘柄ではティルレイが-66%、ヘクソが-65%など。一方、キャノピーグロースは-32%まで回復しました。
今後の投資方針
基本的には、以前決めたように「STOXX Canada 240 Minimum Variance」を参考にした最小分散ポートフォリオを作りつつ、割安と考える銘柄への投資を考えようと思います。
楽しくやっていきましょう!
1か月ほど前の状況は以下記事よりご覧ください。

今回の株安の話題は以下から。
