世界最大級のウラン供給会社である「カメコ(CCJ。もしくはCCO.TO)」の株価が、2020年3月の株価下落を克服し、年初来高値を更新していました。その背景にはコロナウイルスの蔓延にともなうウラン鉱山の停止や生産量の減少が影響しているようです。
ただ、長らく株価が低迷してきた銘柄でもあるので、ここからの株価上昇に賭けるかは割とリスクがあるとも思います。
これからどうなるんでしょう?
ウラン価格が上昇しているらしい
2020年3月のクラッシュで、株式以外にも多くのコモディティ(商品)が売られました。WSJの記事によると、価格が上昇したのはウラン(Uranium)とコーヒー豆(Coffee)のみ。逆にブレント原油(Brent)は大幅な値下がりです。
ウランというと、カナダには「カメコ」というウラン採掘事業者があります。株価が上がってるのかなーと思って調べたら、やはり上がっていました。多くの企業が年初来でマイナス利回りになってる中で健闘している貴重な銘柄の1つです。
出典:Atom Finance
コーヒーとウランの価格が上がってるのね。。ということは、カメコ( $CCJ )の株価も上がってるのかな?と思ったら、やっぱり上がってたでござる
※カメコはウラン鉱山持ってるカナダの会社 https://t.co/w8kldAAmK4 pic.twitter.com/bhHrpTihWZ
— みらいあせっと@東北投信🇨🇦🌴🇹🇭 (@instockexnet) April 15, 2020
ウラン価格上昇の背景には、ウラン鉱山の生産停止にあります。新型コロナウイルスの感染を防ぐため、カメコが保有するシガーレイク鉱山(カナダ)の生産を停止したほか、他の鉱山の生産量も減らしています。
ライバル社であるカザトムプロムもまた生産量を減らしており、この供給不足が価格上昇の原因になってると、下記記事で述べられています。
でも、長らくカメコの株価は低迷してきた
このニュースだけみると、カメコの株価の上昇期待も持てるのですが、実際には長らく株価が低迷してきたのも事実です。
出典:Atom Finance
株価低迷のきっかけになっているのが、2011年3月の東日本大震災で発生した福島原発事故です。この事故以降、ウラン価格は低迷し、その価格につられるようにカメコの株価も下がってしまいました。
出典:https://markets.businessinsider.com/commodities/uranium-price
同社の株価がもっと回復するためには、本格的な原子力産業への回帰が必要にも感じます。コロナがきっかけで変わったりするんでしょうか??
ちなみにカメコはカナダ版モーニングスターの「リタイヤ後に最適な「経済的な堀」のある企業」の1社として挙げられていましたね。

配当利回りが低く、EPSも赤字すれすれなので、今は魅力を感じにくいと思います。だからこそ買いなのかもしれませんけど。