タイトルで述べたとおりに、カナダ株式の配当金にかかる外国源泉税率は15 or 25%で、これば米国企業の外国源泉税率(10%)よりも高い税率でした。
実は利用する証券会社によっては配当課税率が異なっており、SBI証券では15%、マネックス証券では25%でした。非米国籍企業の税率については、証券会社によって状況が少し異なります。
ただ、一般NISAを使っていない場合には、確定申告を通じて、外国源泉税率で支払った分を上限付きで所得控除することができます。この話は確定申告のタイミングでまた紹介しましょう。
カナダ株の買い方や、日本でも購入できる高配当なカナダ株の記事は以下をご覧ください。


税率15%:SBI証券から受け取った配当金明細を見よ
というわけで、SBI証券で受け取った明細のスクショを紹介します。
カナダ株式(マニュライフ)の配当金明細
外国源泉税率は15%です。
米国株式(S&P500高配当ETF)の配当金明細
外国源泉税率は10%です。
米国に上場していても関係ないんだね
ご覧の通り、カナダ企業の源泉税率は15%でした。筆者が購入しているカナダ株式はすべて米国に上場している企業ですが、税率はカナダのものが適用されることがわかりました。
税率25%:マネックス証券の配当課税の謎
というわけで、税率15%だと思ってたのですが、実はちょっと違うようです。マネックス証券でカナダ株から配当金を受け取ると、(SBI証券と同一銘柄でも)配当課税は25%になります。
マネックスでカナダ株を買うと配当金から25%も国外税が引かれているのはなぜなんだぜ??
SBI証券と同じ銘柄を同じ株数買ってるのに、課税額が違うから入金される配当金の額も違う🤔
— みらいあせっと@東北投信🇨🇦🌴🇹🇭 (@instockexnet) February 14, 2020
これについて問い合わせを行ったところ、マネックス証券では非米国籍企業の配当金には、米国の軽減税率(10%)が適用されず、本来の税率(25%)が課税されるとのことでした。
■カナダ国籍の米国株の配当金の源泉徴収額の計算方法
配当額面 * 現地課税(25%) * 国内課税(0.315%)
※カナダの基本税率は38%となりますが、10%の軽減税率と13%の減税率が適用されることで15%の所得税率となります。
https://www.jetro.go.jp/world/n_america/ca/invest_04.html
詳細はわかりませんが、おそらくSBI証券はそのあたりをうまくやってるのだと思います。
一般NISAを使っていない場合には外国税額控除で取り戻せる
ところで、カナダ株式に限りませんが、外国株式の配当金に二重課税されている場合(通常は一般NISAを使っていない場合)、確定申告を通じて一定額を所得から差し引くことができます。詳しい話はまた確定申告を行なったタイミングで紹介しましょう。
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/pop690_koujyo.html
なお、一般NISAを使ってカナダ株式を買っている場合には、外国税額控除を利用できないため、たとえ高配当な銘柄(例えばエンブリッジ)であっても、少し不利になってしまいますね。